SUNSHINE DAYS with DOG

人と犬、どっちも笑顔で暮らせますように!

はじめに

昔、犬は「ペット」でした。

ある人にとっては「愛玩動物」であり、またある人にとっては「番犬」でした。
或いは今でも、誰かにとってはそのような存在であるかもしれない。

 

私が初めて犬を「飼って」いた40年以上も前、犬は基本外飼いで、雨の日も太陽が照り付ける夏の日も外の犬小屋で暮らすのが一般的でした。

私はそれを疑問に思うこともなく、ただ、隙あらば家の中に入ろうとする犬を「ダメよ」と静止する両親を見ているしかない小さな子供でした。

フードは安いドッグフード、躾はお座り、伏せ、お手くらい。

それでも出されたもの美味しそうに残さず食べ、散歩の前には千切れんばかりに尻尾を振ってくれました。たまに両親に内緒で家に入れると、本当に本当に嬉しそうで。

私はその子が大好きでした。一度も咬んだことのない、穏やかなで優しい柴犬でした。

 

多感な時期にその子を亡くし、悲しみがトラウマとなってしばらく犬のいる生活からは遠のき、何年も経った今から18年前、ひとつめの会社を退職したのをきっかけに、また犬を迎えました。

私が主体となって迎える初めての犬。ラブラドールのロビンでした。

 

犬を「飼う」のではなく、犬と「暮らす」ということ。

「ペット」ではなく、「家族」になるということ。

それがどういうことか教えてくれたのはロビンでした。

共に寝起きし、躾に悩み、健康状態に一喜一憂し、話し、笑い、介護して、2019年5月3日、17歳と8ヶ月で見送りました。

 

ロビンとの暮らしの中で、時折先代の柴犬のことを思いました。

彼の笑顔を思い出すと、今でも胸が痛みます。

いつも一緒に居たかったよね。犬が生きていくために大切な、群れ(家族)だもの。

 

彼らが私に教えてくれたことは計り知れません。

それは亡くなった今でもずっと続いています。

辛いことも悲しいこともたくさんありました。お金もかかるし、暮らしの中でも様々な制約があります。

それでも、犬との暮らしはそれをカバーしてなお、余りある幸せを与えてくれました。

 

ロビンを失ってから、彼の生きた証を残したいと思うようになりました。

育児ノイローゼになりかけた子供時代から寝たきりの介護になって見送るまで、寄り添って生きたかけがえのない時間。多くの貴重な経験を私に与えてくれました。

そうして私は犬の勉強を始めました。

 

犬を「飼う」時代から、「共に暮らす」時代になり、躾やトレーニングも「服従」「支配」「リーダーシップ」から、「褒める」「正の強化(陽性強化)」を経て、今もまだ科学や行動分析学による様々な研究により、変化し続けています。

犬が人の社会の中でいきいきと暮らせる「共生」の為には、飼い主の意識も「犬が学ぶ」から「飼い主が学ぶ」へとシフトして、犬という種を正しく理解し、彼ららしく人の社会で生きる力を育むことが大切です。

 

’PHARUS’とは、ラテン語で「灯台」を意味します。

今犬と暮らしている人。これから暮らしたいと思っている人。

躾に悩んでいる人、介護している人。

どんな状況にあっても、共に暮らす幸せを、「オーナー」と「犬」双方が感じられるよう、少しでもお手伝いしたい。犬との暮らしで悩んだり、迷ったりしている方がいれば、舵を切る方向や今いる場所の標になれたら、という思いを持っています。

それが彼らが生きた証になり、私に出来る恩返しになることを願って。

 

このブログでは、ロビンというハチャメチャなラブラドールとの思い出や、ホリスティックケアやシニア犬介護、現在勉強中である家庭犬共生アドバイザーの観点から、犬との暮らし、躾やトレーニング、その他日々の出来事を綴っていきたいと思います。